「思ったより大きな作品なんだね」「DMはがきではわからなかったけど、小鳥がいっぱいいるのね」「楽しそうだね。小鳥の声が聞こえてきそう」と言う声を会場で耳にしました。
そうなんです。何か見ていて楽しくなる物を作りたかったのです。どんな物にしようかと思った時、森の中で、小鳥たちが歌ったり、おしゃべりしたり、楽しく過ごす様子が目に浮かびました。「そうだ森の中の小鳥にしよう。」
始めは縄文土器のような形をイメージして、置物として作り始めました。ところが途中からランプシェードとしても使える物にしようと思いつくと、形が違ってきました。広がっている森の木々の上をすぼめ、6か所つまんで光が上に行くように。また小鳥が止まる所はくり抜いて灯が漏れるように。目的が決まると形も決まってきました。後は、この窓の中には愛をささやき合う小鳥、ここは上の窓の鳥とおしゃべりしている小鳥・・・どんどん楽しくなってきて28羽の鳥が生まれました。
この作品は、今年の県展で「第70回記念賞」を頂きました。この「森の詩」を見るたび、作る楽しさを忘れないようにしたいと思います。